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第161号「檜皮の話」 (08年5月8日)
[No.176]
第160号「文化遺産を未来につなぐ森づくり」 (08年4月24日)
[No.175]
第159号「森林ボランティア」と「事業」 (08年4月17日)
[No.174]
第158号「林業関係広報コンクール結果発表!」 (08年4月3日)
[No.173]
第157号「鬼太郎の森づくり」 (08年3月27日)
[No.172]
第156号「共感型」活動と「解決型」活動 (08年2月28日)
[No.171]
第155号「このままでは、森林ボランティア活動は低迷する」 (08年1月31日)
[No.170]
第154号「グリーンフォーレストジャパン」 (08年1月17日)
[No.169]
第153号「2007年rinkaの言葉」 (07年12月27日)
[No.168]
第152号「ポスト京都議定書と森林問題」 (07年12月20日)
[No.167]
第151号「木材調達距離の遠隔化」 (07年11月15日)
[No.166]
第150号「セーフガード発動」から「SGEC創設」まで (07年10月25日)
[No.165]
第149号『持続可能な森林経営のための勉強部屋』 (07年10月11日)
[No.164]
第148号「森林文化社会の実現」 (07年9月27日)
[No.163]
第147号「刺激的なブログ」 (07年9月21日)
[No.162]
第146号「ケモノの国から」 (07年9月6日)
[No.161]
第145号アンケート「ゴミのない森にするには」 (07年8月30日)
[No.160]
第144号「知ってもろうて、なんぼじゃろー」 (07年8月23日)
[No.159]
第143号「ブログ 林業普及情報」 (07年8月9日)
[No.158]
第142号「ヤングジュオン」 (07年7月26日)
[No.157]


   2007.9.27(木)               
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            rinka[りんか] 148号  「森林文化社会の実現」
                                  
              夢ある森林づくり   http://www.rinka.info/
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                             もくじ
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  1.    ブログ『益田森林・林業普及情報』について
                   最終回 森林文化社会の実現を目指して
          甲佐秀司 島根県西部農林振興センター益田事務所 
  2 全林協の新刊 
  3. 編集室から     島根に森をもつ東京の読者からのメール

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       1. gooブログ『益田森林・林業普及情報』について
          最終回 森林文化社会の実現を目指して  
     甲佐秀司 島根県西部農林振興センター益田事務所 主任林業普及員
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      ■益田森林・林業普及情報  http://blog.goo.ne.jp/f-masuda_001

 ●幼い頃の『夢』
  プロフィールに記載されているとおり、私の出身地は益田市匹見町(合併前
 は美濃郡匹見町)です。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、『匹見町』
 と言えば『過疎』の町として有名で、教科書にも写真付きで掲載されるほどで
 した。
  私はこの匹見町でも奥部に位置する「広見」という地区に3歳まで住んでい
 ましたが、県及び町が実施した「集落再編成事業(集団移転)」により、町の中
 心部に移り住むこととなったのです。
 
  私が小学校低学年であった頃の夢は「広見」を、たくさんの人が住む場所に
 したいということでした。地域全体で移り住むという異常事態に、幼いながら
 も何か感じとっていたのかもしれません。
 
  現在、「広見」には住居跡に碑が残っているだけですが、こんなに虚しい風景
 はありません。
 
 ●匹見町は素材生産業で栄えていた!
  匹見町では、江戸時代に、「しゃもじ」や「お椀」を作るために木地師が行き
 来し、木炭を大量に使用する「タタラ製鉄」も始まったため、木材の需要量は
 増大していきました。明治20年代には鉄道の枕木に使用するクリの伐採が広
 見を中心に行われ、筏流しにより匹見川を下り、益田市まで搬出されたそうで
 す。
  大正に入っても木材需要は拡大し続け、大正13年には、匹見−益田間・約
 30kmにも及ぶ『益田索道』が完成し、匹見からは木材や木炭が、益田から
 は生活物資が搬送されました(昭和26年に閉鎖 ブログでも取りあげていま
 す)。

  昭和30年には、人口は7500人(現在は1600人)にものぼり、用材
 ・木炭・薪といった林業生産高は農林産物総生産高の75%を占め、「林業」は
 匹見町の生産所得の60%を占める主要産業だったのです。
  しかし、現在はと言うと・・・。
 (参考文献 『匹見町誌』現代編(発行:益田市))

 ●『森林文化社会』の実現を目指す!
  林業の衰退は匹見町に限ったことではなく、全国の山間部では、同様の悩み
 を抱えていると思います。
  今回は、「これから山村地域(林業)はどうすれば良いのだろう?」と、(私
 にしては珍しく)真面目に考えていたときに読んだ本の内容について、少し触
 れたいと思います。

  平成10年3月、鹿足郡日原町(現在は合併したため津和野町)において、
 ある地域政策フォーラムが開催されました。そこで基調講演をされたのが、
 元林野庁長官であり、現在は『森林塾』を運営され、精力的に活動されている
 小澤普照氏でした。
  講演は、『森林文化社会の実現をめざして』というテーマで行われており、小
 澤氏の著書「エコビレッジへようこそ」(発行:第一プランニングセンター)
 に、内容が掲載されています。

  この中で、東大の筒井名誉教授が著書で記載されている「森林文化」という
 言葉について、次のように引用し説明されています。

 「森林というのは利用があって成り立っている。
  多目的に森林を利用する場合の人間のスタンスとして3点挙げられる。
 1.森林が持っている自然性の尊重。
 2.長期性。森林は長期的な展望に立って管理するもの。共存共栄するもの。
 3.収益性の還元。森林から上がった収益は森林に戻して欲しい。
 この3点を守れば、利益を受ける人間と森林との一体性が失われることはない。
 このような森林と受益者との関わり合いを通じ、新しい『森林文化』が創造さ
 れるであろう。
 再言すれば、森林が所在する山村の地域文化の創造とも言える。」

  大げさな言い方かもしれませんが、現状を変えて、新しい山村の地域文化を
 創造していくためのお手伝いをするのが、我々、林業普及員に与えられた使命
 なのではないかと思います。
  特に前述3の項目『収益性の還元』については、林業関係者なら誰しも、頭
 を悩ませていることだと思います。この点をいかに解決していくかが、今後の
 課題です。

  講演の終わりには、森林文化社会の実現に必要なものとして、次の2点につ
 いて説明されています。

 1.人づくり(=マルチ人間の育成)
  たとえば、公務員の業務について言いますと、人口が多い都市部の自治体で
 あれば、「縦割り・分業制」をとり、専門の人間が対応するシステムでなければ
 到底、数多くの様々な問題に対応できません。
  しかし、人の少ない田舎でも同様に、分業・専門的対応のみで、業務にあた
 っているようでは、住民の要望に応えることはできません。行政職員に限らず、
 地元のためならば、どんな苦労も厭わないという、何でもできる行動力のある
 人間(マルチ人間)がいなければ、地域を存続させることが難しい状況にある
 のです。特に、山間僻地では。

  益田管内の実情はどうかと言いますと、近年、森林・林業関係のイベントに
 取り組むNPO等の団体(若手行政職員がメンバーに入っているもの)が増え
 ています。小澤氏が顧問を務める『遊木民倶楽部(益田市匹見町道川)』もその
 1つであり、都市住民との交流イベントを開催されています。
  また、ある市町では、木質バイオマスの活用についても検討を本格化してお
 り、「民」だけでなく「官」についても動きが活発化しています。これらの団体
 に共通しているのは、「地元を愛し、行動するマルチ人間」がいることです。

 2.情報交流
  いくら活発に取り組んでいても、その内容を情報発信しなければ、活動内容
 に広がりが出てきません。
  森林・林業分野の各団体がホームページを立ち上げていますが、他の分野に
 比べると遅れていると小澤氏は指摘されています。
  昨年の7月から、ブログに真剣に取り組み始めたのですが、実は、小澤氏の
 この著書を読んだことがきっかけだったのです!
  私の職務は、各事業体の取組をサポートするだけでなく、活動・取組事例を
 広くPRすることだと思っています。
  ブログは手軽に取り組むことができますし、他のサイトとリンクさせて、情
 報交流の場ともなります。ブログは活動PRの有効な手法なのです。

 ●最後に仲間を紹介して終わります!
  今回の連載の終わり方について、実は、各回のテーマより先に決めていたの
 です!益田管内の地域の為(獣害対策も含めて)、高津川流域の森林・林業の為
 に頑張っている私の仲間を最後に紹介させていただきます!

  益田市役所の潮さん・柳井さん、美都総合支所の桐田さん・和田さん、
 匹見総合支所の田中さん・村上さん・藤井さん、津和野町役場の中岡さん・
 藤本さん、吉賀町役場の青木さん・原田さん・齋藤さん・長井さん、
 高津川森林組合の村上さん・中島さん・長嶺さん・青木さん・水村さん・
 玉置さん、(株)美都森林の土佐さん・齋藤さん、大和森林(株)佐々木さん、
 (株)リンケンの田村さん

  私がお世話になっている方は、他にもいらっしゃいますが、特に関わりのあ
 る方々(仲間)を紹介させていただきました。

  今後も、仲間が中心となり、『森林文化社会の実現』に向けて、高津川流域の
 『山づくり・マチづくり・人づくり』は進められて行きます。そして、当然、
 県もサポートを続けて参ります!もう『広見』のような地域を作りたくありま
 せんので。

  全林協さんには、貴重な機会を与えていただき本当に感謝しております。
 そして、メルマガ「rinka」読者の皆様、私の拙い文章を最後までお読みいただ
 きありがとうございました(最後も長文になってしまいました!)。
  今回で、メルマガへの登場は最後となりますので、以後はブログ『益田森林
 ・林業普及情報』でお目に掛かりたいと思います。
 
  全林協さんの各サイトとともに、ブログ『益田森林・林業普及情報』につい
 てもよろしくお願いします。 今後ともご贔屓に!
    
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   ■益田森林・林業普及情報    http://blog.goo.ne.jp/f-masuda_001
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  ★甲佐秀司さん 68年島根県益田市匹見町生まれ。95年から島根県職員。
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    3. 編集室から            info@rinka.info
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 ▼rinkaアンケートに、以下のメールをいただきました。
 
 『私は、東京在住の55歳の会社員です。島根県に少しばかりの山林を所有し
 ていますが、祖父が植林してから既に50年以上も放置されたままで、ずっと
 気になっていました。

  私自身は退職後は田舎に戻り、できる範囲で所有林の面倒を見るつもりです
 が、当面はどうしようもないと諦めていました。

  ところが、たまたま島根県西部農林振興センターのブログを拝読して、島根
 県には「県民再生の森事業」での助成金制度があることを知りました。そこで
 今年の夏休み帰省した際、診断をお願いしたところ、快く現地調査に同行して
 いただけました。
  他府県にもこのような助成事業があるのであれば、もっと積極的にPRされ
 るべきと思います。このような情報を知れば、不在所有者の意識も次第に目覚
 めてくるのではないでしょうか』

  誰もがアクセスでき広がっていくホームページやブログの「ちから」を改め
 て感じます。情報は伝わってこそ「情報」です。そして、地域に根ざした林業
 普及事業の大切さも感じます。

 ▼甲佐さん、ありがとうございました。「数年後」といわず「ネタが貯まり次第」 
 ご連絡ください。
  ブログ『益田森林・林業普及情報』9月26日の記事と寄せられているコメン
 ト、当方にとってもうれしいかぎりです。
  
  森林所有者のみなさん、都道府県・市町村の森林・林業・木材・地域振興担
 当のみなさん、森に関心があるみなさん、情報発信にrinkaをご活用ください。  
  ▼さて、次号からのrinkaは、藤原敬さん(全国木材組合連合会)による連載が
 始まります。 
  藤原さんは、違法伐採対策や「ウッドマイレージ」に取り組む一方、自らホ
 ームページ「持続可能な森林経営のための勉強部屋」を運営し、さまざまな
 情報を提供しています。ご期待ください。
                                                     中沢和彦

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         rinka[りんか]148号    2007.9.27
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  【編集・発行】 (社)全国林業改良普及協会  rinka編集部
        〒107-0052 東京都港区赤坂1-9-13 三会堂ビル7階
                   http://www.rinka.info/
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